|
現在位置:トップページ>注目企業>株式会社 ダイセイ
株式会社 ダイセイ 代表取締役 西森正忠さん
株式会社 ダイセイ

ここ数年、高知市中心部で目にすることの多くなった24時間コインパーキング。遠くからでも目立つ黄色地に墨文字の看板には、タイムズダイセイとある。運営しているのは株式会社ダイセイ。ビル管理・清掃で知られる県内企業だ。同社は近年、このタイムズダイセイをはじめとした新たな事業を積極的に展開し、業績を伸ばしている。その戦略と新たな挑戦を紹介する。
大丸専属の清掃会社だから大清
「もともとは、大丸を清掃する会社だったんです」と話すのは業務部の西森康人部長。同社は、全国の大丸の清掃を請け負うビル管理会社の高知営業所として昭和35年に発足。昭和48年に運送・宅配サービスを行う大清興産(株)を設立し、百貨店商品の宅配業務、引っ越し業務を開始。一方、昭和50年にビル管理業務の高知・今治・新居浜の3営業所を統合し、大清総合管理(株)を設立した。この2社を平成13年に統合し、株式会社ダイセイとなった。
現在では、大丸に限らず県内のテナントビルや公共施設、病院などの清掃やメンテナンスをはじめ、荷物の着配状況をコンピューター管理することで迅速な宅配を実現した「百貨店ロジスティック業務」や、荷造り・掃除・荷物の一時保管までを行う引っ越しサービス、都市型土地活用のコインパーキングなど、幅広く展開している。
新事業に大きな期待
ダイセイの名前をメジャーにしたのは、コインパーキングの積極展開だ。同社は、タイムズ24の高知県FCとして6年前から高知市街地の随所に100円パーキング・タイムズダイセイを設置。現在35ヵ所309台の駐車場を管理・運営している。
タイムズダイセイは、慢性的な駐車場不足にストレスを感じていた高知市民の悩みと、長引く不況で中心地の狭い土地を持て余していた地主の悩みを同時に解決した。この数年間で一気に普及し、高い稼働率を実現。当初の予定を上回るビジネスとなっているという。
「タイムズダイセイは、私どもにとってひとつの転機になりました。これまで弊社は、ビルのオーナーや大丸さんといった特定のお客様を対象にしてきました。しかし、コインパーキングは広く市民の皆様に使っていただける有用なサービス。弊社がこうした地域に求められるサービスを提供することができたということに大きな意義があるし、また同時に地域の抱える問題を解決することが、ひとつのビジネスになることも証明してくれました。
さらに、目立つサインのおかげで一般の方の目に触れる機会も多くなり、広告塔にもなってくれました。これによって、一般の消費者を対象としたビジネスへの活路が開けたところもあります」(西森部長)。
タイムズダイセイは、繁華街の狭小地にとどまらず、高知駅前にはパーク&ライドのためのパーキングを設置。同社では準備中の物件も含めて、今後も増設の可能性があると見ている。
コインパーキングが転機に
こうした考え方から、地域社会に求められるサービスとして同社が力を注いでいるのが、「おたすけダイセイ」という家庭向けゴミ処理サービス。これは、同社が高知市から一般廃棄物処理(収集運搬)の正規許可を受けて行っているもので、家庭で捨てることができずに困っている多量のゴミを回収し、処分するというもの。
具体的には、畳などの粗大ゴミや家庭の不要品、重いタンス、古いベッド、ふとん、家電、引っ越しで出た雑ゴミなどを回収・処分する。消化器やプロパンガス、油・生ゴミ、塗料などの液体、パソコンについては、引き取り不可。エアコンやテレビ、冷蔵庫、洗濯機といったリサイクル家電に関しては、それぞれ処理料が必要だ。
料金は、運び出し・分別・処分のすべての作業を含み、2トンダンプ1台35000円、軽トラック1台23000円まで。満車状態にならなければそれぞれ値引きとなる。別途料金で清掃も行ってくれる。同社ならではのオプションだ。
「このサービスは、弊社が行ってきた引っ越しサービスと、事業所やレストランの廃棄物収集のノウハウを生かしながら、市民の皆様にこんなサービスがあったら…と考えて生まれたものです。引っ越しをすれば、少なからずゴミが出ます。ところが、月に1回の不燃物の日にあわせて引っ越しなんかできません。まして高齢者の方にとっては、不燃物の日がやってきても、運び出すことにも困っている状況なんです」(西森部長)。
同社では、自社の引っ越しサービスに付加させるだけでなく、むしろ大手引っ越し業者と提携することによる普及拡大を選択。2004年4月に立ち上げて 12月には単月で122件。「2月・3月は、さらに引っ越しと廃棄物の動くシーズン。書き入れ時です」と西森部長。初年度から利益が出る事業になりそうだという。 同社ではこの他、故人の遺物整理・引き取り、清掃という新たなサービスも準備中だ。
歴史のある清掃部門・運送が核となって会社を守り、革新的な部門が新たな収益を生み出していく株式会社ダイセイ。同社の事業拡大は、あくまで自社の経営資源の延長線上にあり、地域社会のニーズの中にあるものだ。地域に求められる存在になることこそ、地域企業の生き残り方だと、同社の戦略は教えてくれる。
∧ページTOPへ 記事一覧へ>
|