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第19回高知県地場産業大賞発表

第19回高知県地場産業大賞発表

2005年春号掲載
 高知県地場産業大賞は、くろしお博覧会記念基金の運用益を基に毎年、販売実績を残した県内企業の製品や県地場産業振興に貢献した活動を表彰している。今回は応募総数13件を審査委員会が審査。大賞(副賞50万円)が1件と地場産業賞(10万円)が3件、地場産業奨励賞3件が選ばれた。


地場産業大賞
「SQCピア工法(鋼管杭橋)」
株式会社 高知丸高
高知市薊野南町28-2
TEL. 088-845-1510 
 大賞に選ばれたのは、株式会社高知丸高のSQCピア工法(鋼管杭橋)。これは、山岳地での仮橋建設時の作業安全や工期短縮を実現した画期的な仮桟橋工法として国内外で注目されているものだ。
 急峻な山間部で橋脚や災害復旧などの工事を行う際に必要な仮橋については、これまで、下部工の橋脚から立ち上げ、上部工の橋桁を架けていく工法だった。これを、同社が高知工科大学などと開発したエア駆動式ロータリーテーブルマシン(昨年、高知エコ産業大賞・技術賞受賞)によって上部から鋼管を圧入することで、これまでの作業手順とは逆の、上部から仮橋を建設できる工法を確立。また、自然条件や使用目的に応じたパーツをあらかじめ工場で製作しておくことで現地作業を簡略化した。これにより従来のような危険な斜面での作業から開放され、優れた施工性と工期短縮、作業コストの低減を実現。
 また同社は、パンタグラフ式の足場のいらないワンタッチ伸縮梁組立をこのほど開発。さらなる安全性の向上と工期短縮につながっている。


地場産業賞 天ぷら油ろ過器「油っくりん」用フィルター
三昭紙業株式会社
土佐市北地2424-7
TEL. 088-854-0521
 三昭紙業が開発した天ぷら油ろ過器「油っくりん」用フィルターが地場産業賞に選ばれた。「油っくりん」は、家庭で揚げ物に使用された食用油の細かい不純物をろ過し、かつ油を脱色・脱臭することにより、繰り返し利用を可能にする製品。ダスキンが全国販売している。
 これまでの天ぷら油フィルターは、不織布で成型された上下ふたの間に活性炭を詰めてろ過する構造で、接着にはポリエステル繊維が使用されており、この繊維の脱落による油への混入の可能性があった。
 この商品は、紙製造技術の「抄き合わせ」と呼ばれる手法で不織布の上下ふたを接着。ろ過材も活性炭を含むパルプ繊維にして詰めた。これにより、活性炭の使用量を従来の1/10に抑え、大きさも半分に。同社は、機能性と安全性を高めながらも従来品の1/3以下という低価格化を実現した。


地場産業賞 耐震鉄骨建築WAWO工法+“X”工法地場産業賞
 株式会社 アークリエイト
高知市口細山54-132
TEL. 088-840-6698
 従来の鉄骨建築における鋼材の柱と梁の接合方法は、梁の一部に穴をあけ、裏当金やエンドタブを用いて溶接していた。そのため部品点数が多く構造が複雑で、溶接部分が多いことから強度の低下という課題を抱えていた。同社はこれらの課題を解決するため、構造を単純にしながら、部品点数を減らし、柱梁接合部分の応用集中の検討を行うことで溶接部分を減らすことを可能にする新たな工法を考案。それが、耐震鉄骨建築WAWO工法+“X”工法(詳しくは、 http://www.arcreate.co.jp/で)だ。
 新工法では、強度を2.5倍以上に高めながら、コストを最大30%引き下げ、工期も最大30%短縮できる。
 プロジェクトリーダーの内田昌克氏が高知大学地域共同研究センターの教官を務めていた際に確立した技術を事業化したもので、高知大学第1号の大学発ベンチャー。特許の実施使用権によるビジネスモデルで、現在全国に広がりをみせ、将来建築学会の標準工法になるとも言われている。


地場産業賞 e商人養成塾OB会の活動
e商人養成塾OB会
 インターネット上のオンラインショップは、商圏の限られている地方企業の販路開拓に効果的な仕組みだといわれるが、インターネットの普及とともに日々進化する運営ノウハウを、いかに取り入れ実践していくかが大きな鍵だ。
 そこで平成12年、当時から電子商店で実績を上げ、高い評価を得ていた京都のショップオーナー、(株)イージーの岸本栄司氏を塾長として招き、実践的なe商人養成塾の勉強会活動が開始された。
 塾では月商1000万円を目標に、競い合い、学び合う塾生相互の活動が実を結び、入塾当時ほとんど売上のなかったショップ群から、月商1000万円を超える人気店が相次いで誕生。山岸竹材店のように日本オンラインショッピング大賞を受賞するサイトも誕生するなど、全国的にもこの活動は高く評価されている。
 インターネット利用率の低い高知県において、販路の細い地場産業や農産物販売の事業者に大きな希望を与えるとともに、地場産業の活性化の大きな力となっている。


地場産業奨励賞
ちりめん門松
株式会社 岩や
吾川郡いの町枝川3020-8
 造花卸のノウハウを生かし、紙管の表面にちりめんを貼り付け、松の枝や凧、獅子舞などの部品を施したちりめん門松。これは、同社がメーカーとして初めて開発したオリジナル商品で、現在特許申請中。
 平成15年に見本市で高い評価を受けて反響を呼び、全国有名百貨店などで販売されヒット商品となった。17年正月用の商品は4000本が完売。初年度の実に3倍の販売となった。今後同社では、工場を新設し増産体制を整え、新たな正月の文化として発信していく考えだ。
 クリスマス市場などに比べて比較的小さな正月用品市場という、確実にニッチ市場をつかんだ商品だ。すでに18年正月に向け、新商品の試作品づくりが始まっている。


地場産業奨励賞
フレンチクロケット
有限会社 デリンベイク
高知市桟橋通4-3-18
TEL. 088-833-8998
http://www.korokkeya.com
 インターネットでコロッケを売る店として、話題性とサイトの差別化を図るため、365種類(3月24日現在で263種類)のコロッケづくりに挑戦するデリンベイク。これまでも、インターネットを通じたユーザーとのコミュニケーションの中から様々なアイデアが生まれ、商品化を行ってきた。このフレンチクロケットも、そうしたユーザーの「揚げていないコロッケはできないか」という声をヒントに誕生した。
 パン粉の代わりに、フランスパンにクリームコロッケを詰め、オーブンで焼いてもらう揚げないコロッケだ。伊勢エビやカレー、ポテトサラダなど数種類がインターネット限定で販売されている。


地場産業奨励賞
ぷー・タロのジンジャーシロップ
ログカフェ ぷー・タロ
香美郡香北町五百蔵13-1
TEL. 0887-59-2349
 高知県産のショウガをベースにした、飲み物(ジンジャーエールなど)や料理(ショウガ焼きなど)にも使える万能シロップ。香北町でカフェを経営する樫尾勝弘氏が全国に通用する商品として開発したもの。ショウガや赤唐辛子を含む食品で、関東地区を中心に全国へと広がりをみせている。また、健康志向へのこだわりから、黒砂糖を使ったシロップも発売。高い人気を呼びそうだ。
 関東をはじめとする全国への販売は、こだわりの県産品を販売するエコ・ワークス・カンパニー(高知市仁井田1826:佐竹廣高社長)がバックアップしている。作る力だけでなく、こうした売る力との連携もヒットの大きな要因だ。

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