高知県を支えているのは、まぎれもなく第1次産業だ。多くの学識者やマーケティング関係者が口をそろえて言う。「高知県にはいいものがある」と。その場合必ずと言っていいほど一次産品を指している。「売り方」「見せ方」「広げ方」をもっと考えれば・・・ともよく言われる。考えるのは、いったい誰なのか。
 過去には「いいもの」が埋没する量産の時代もあった。加工の段階でうやむやになってしまったり、余計なものを足されたり、他のブランドになってしまったり。上流で生まれた「いいもの」の価値を下流で待つ消費者に届けることは容易なことではなかったし、その発想すらなく、気がつけば淘汰されてしまったものも少なくない。
 しかし、時代は変わった。消費者は、大海原にいながら上流、源流までをしっかりと見つめている。時には足を運び、直接上流で買う。「いいもの」の価値が伝わる時代だ。
 食の不安と100年に一度の不況はナショナルブランドの神話を打ち砕き、量販店のプライベートブランドでさえも目の肥えた消費者を満足させることはない。
 安全・安心は当たり前。彼らは、もっと新しいもの、もっとワクワクするもの、そして商品の持つストーリーに共感できる、感動できるものを求めている。答えはきっと身近なところにあるはずだ。
 これからは地方の時代。地方の「いいもの」が、安全・安心で消費者を裏切らない質の高いものとして、ブランド化される時代なのではないだろうか。
 そんな消費動向を受け、高知県は産業振興計画の中で、「地産地消」と「地産外商」、産業間連携の強化、第1次産業の足腰強化と新分野への挑戦を主なポイントとして掲げた。

 

 すでに県や自治体、大学、中小企業団体、地元企業、事業者、生産者らの中には、すでに互いのアイデアや資源を持ち寄って連携し、新しい商品づくりを実践している人々もいる。
 尾崎正直県知事が「眠れる獅子」と形容する高知県。「いいもの」がありながら、産業に生かしきれていない土佐の食、自然、歴史、人材、技術・・・。呼び覚ますのは、他でもない私たち自身だ。

 

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