新聞読み方講座
第2回まず見出し、前文、そして本文

新聞は朝刊1部で、新書2冊分もの情報量があります。学生のみなさんは忙しいので、「そんなにたくさん読む時間なんてないよ」という声が聞こえてきそうです。でも、大丈夫。新聞は、全てを読む必要はないのです。
 1面から最終面まで、パラパラとめくっていってください。なんとなく「見出し」をながめるだけでOK。気になる見出しがあったら、前文(リード)を読んでみよう。さらに、もっと知りたくなったら本文を読んでください。

上や前にあるものほど重要!

新聞記事は、大事なものは文章の前のほうに書いてあります。それが原則です。しかも、記事の最初の段落(前文、リードともいう)に、その記事の内容が要約されています。そして、後ろにいくほど個別の内容を詳しく説明していく「逆三角形」の構造になっています。これは、新聞というメディアの特長です。
新聞紙面に、新しいニュースを次々に入れていたら紙面はあふれてしまいます。でも、ニュースは刻一刻と発生していきます。重大なニュースも飛んできます。そこで、新しい記事を入れるためには、それまでに入っている原稿を短く削るか、原稿の掲載をやめるか、どちらかしかありません。そこで、すぐに原稿を短く削ることができるように、文章の後ろの方を削っても意味が伝わるように、大事なものを先に書くのが基本ルールなのです。

みなさんは、まず記事の内容を要約した「見出し」を読んでみてください。さらに、興味があれば「前文(リード)」「本文」と読んでみる。どんどん内容は詳しくなっていきます。自分のアンテナにひっかからない見出し(記事)は、読み飛ばしてOK。パラパラと読み進んで、アンテナにかかった見出しの記事だけ、じっくり読んでみる。こんな読み方をお勧めします。

高知総局 外園

そうすると、あなたのアンテナにひっかかる記事は、日に日に増えていきます。
3カ月も「パラパラ」と読んでいくだけで、世の中に対する視野は結構広がってきます。興味を引く記事があれば、少し立ち止まって自分で考えてみて下さい。大学での研究や就職する業種選びのきっかけになるかも知れません。

こんな「発見」が広がっていくことが新聞の得意技です。もしかしたら、あなたの人生を変えるかも知れませんよ。
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